先生
平成15年1月1日
私は今、昨年夏に娘を出産し、子育て奮闘中です。出産した病院の先生に「先に生まれた方が偉いのではないのですよ。赤ちゃんにはたくさんのことを教わる。赤ちゃんを先生だと思って育てなさい」と言われた事が心に残っている。ニュースで自分の子供を虐待してしまう親を聞く。今までは、ど うしてそうなってしまうのか分からなかったが、子育てをしてみて、 一人で子育てをしていたら大変だろうなと、虐待は絶対してはならないが、ノイローゼになってしまう気持ちも分かるような気がする。私は、娘を両親や檀家さんなど多くの人に育ててもらっていて、この環境に感謝している。これからどんどん成長し社会へ出て行くが、 娘には、競争社会のこの世の中で、人の評価が気になったり、良い 結果を出すことが全てになっては欲しくないと思う。自分の評価は 自分で決めるものだし、結果ばかり気にしていると、難しいことには挑戦せず、努力しなくなってしまう。結果が全てではなく、たとえ失敗したとしても、挑戦し努力していく過程が大切なのである。御詠歌の名取先生に頂いた絵手紙の言葉に『最初のいただきものこの命』と書いてあった。当たり前のように生きていた私だが 、命を授かりこの世に誕生してくる娘を目の当たりにしたとき、名取先生の言葉の本当の意味が分かった気がする。本当に赤ちゃんには多くの大切なことを気づかせてくれる、仏様なんだなぁ~。
祐 海 合 掌