自分の発言は責任を持とう
平成29年8月13日
ACジャパン(旧 公共広告機構)の昔話の桃太郎を題材にしたテレビCMを見たことありますか?東日本大震災の時はよく見かけたACジャパンのCM。キー局では最近あまり見られなくなりましたが、うちの息子はなぜが群馬テレビが大好きでよく見ているので、我が家ではACジャパンのCMがよく流れています。
内容は、川で洗濯をしていたおばあさんが、流れてきた大きな桃を手に取った瞬間、「窃盗だろw」と吹き出しが出たと思ったら、次々と吹き出しが出てきて「子供が真似したらどうするんだ」「警察に届けないの?」「桃の気持ちを考えたことあるの!」「通報!通報!」「家族も許すな」「懲役何年?」「謝罪会見まだ?」などとネット炎上してしまいます。慌てておじいさんがおばあさんの所へ駆け寄って行き「悪意ある言葉が人の心を傷つけている。声を荒げる前に、少しだけ考えてみませんか?」という美輪明宏さんのナレーションが入って終わるCMです。個人のSNSや企業広告などから非難の火種がどんどん燃え広がり、悪意ある言葉や批判の声が殺到してしまう、現代日本のネット社会をユーモラスに描き風刺したものになっています。
自分の立場を上にして人を言い負かして自分のご都合を通そうとしたり、匿名だと気が大きくなるのか、自分の発言に責任を持たず平気で安易に誹謗中傷することがまかり通ってしまうこの社会がとても恐ろしく感じました。
確かにネット社会が普及した今、分からないことはすぐ調べられるし、欲しいものも簡単に手に入り、何でも便利になってきました。
しかし、便利になればなるほど、人は、待つことを忘れ、人を許せなくなり、気が短くなって大らかさがなくなるような気がします。そして次第に人間らしさを失われてしまうのではないでしょうか。
ですから私達は、普段から多くの人やモノや命に助けられ、許されている事に気づき、感謝しなければなりません。毎日、御先祖様や仏さまに手を合わせ、心を落ち着かせて祈る事こそが、人として自然な姿だと思います。 合掌 祐海