謙虚な気持ち
平成20年1月1日
生まれてすぐ大病を患った息子は、発達が遅い、コミュニケーショ ンがとりずらいなどの後遺症がある。そんな息子だが、4月から市立の保育所の年少組に入所できた。
はじめは泣いてばかりいたが半年が過ぎた頃から慣れ始め、今では笑って通えるようになった。なかなか社会に入りにくい子なのだが、先生が一人ついてくれているので安心してみてもらっている。 保育所に受け入れてもらえた事がすごく嬉しく有り難いと思った。私が学校へ通っていた頃を思い出すと学校へ行けるのは当たり前で感謝の気持ちなんてなかった気がする。情けないが、自分が親にな ってみて地域の人々に支えられ学校に通えるのだとはじめて実感した。学校給食費未払いが社会問題になっているが、自分だけの事を 考えるのではなく、地域の人に支えてもらって学校に行かせてもらってるという謙虚な気持ちが必要だと思う。
そして同じ保育所に通っているお友達にも優しく接してもらって いる。実はうちの子にはお友達が出来ないのだろうな…、一緒に遊べないのだろうな…って思っていたのだが「たいちゃん!たいちゃ ん!」と声を掛けてくれ遊んでもらっている。三歳から六歳の小さな子供は自分のことばかり考えてるのかと思っていたが、純粋に弱い子を護ろう、かわいがろうという慈しみの心があるのに驚いたのと同時に感動した。この慈しみの心は人間本来が持つ良いところなのだろうなと感じた。
しかし、段々成長するに従って、自分と違うものを認めない、排除しようという気持ちが大きくなっていき、いじめてしまう気持ちに変わっていってしまう。自分のことばかり考えているのはむしろ大人の方の様だ。権利主張ばかりするのではなく、謙虚さを持ち慈しみの心を持っておおらかに生活していきたいものだ。
祐 海 合 掌