初めまして
平成24年1月1日
昨年、12月11日に徳星寺御詠歌講の皆さんと栃木御詠歌講習会へ行ってきました。講師は徳星寺でもお世話になっている名取芳彦先生でした。先生は御詠歌の他にも布教活動や近年は多数出版される程、精力的に執筆活動もなさっておられている方なので、お話がとても面白いく、その日も期待を裏切らず、楽しく充実した日が送れました。
その講習会の中で、私は先生に「井草さんは何歳になりましたか」 と聞かれましたので、「もう、37歳になってしまいました」と言いました。会場の中で私が最年少の様な感じだったので、先生は「あなたが『もう』、なんて言ったら他の人はどうするのですか?」 と笑いを誘った後、「『もう』と言いましたが37歳は人生で初めてですよね。初めまして37歳ですよ。」と話し始めました。先生は、60でも80でもその年になるのは初めてなのだからどんな年になるのか、どのようなことが起こるのか楽しみで仕方ないそうです。また、「観光名所に行ってここは何度も来たことあるから、皆は先行ってて下さい。私は行かないでふもとの喫茶店でお茶して待 ってますから。」と言う人がいるけれど、2回目行くのは初めてなのだから、もしかしたら2回目だから分かる、感じる事もあるから行って楽しんだ方がよっぽど実りある人生を送れるのではないかという話しもされました。確かに80を過ぎられてお元気な方の話を聞くと、どなたも、「行けるところはどこへでも行く。冥土の土産にするんだから。」と冗談交じりにおっしゃって、はつらつとしています。そう考えると、時間に追われ、もう若くなくて、37歳になってしまったと思った私は恥ずかしくなりました。歳はいくつ重ねても、その年はいつでも初めてという常に新鮮な気持ちを持ち、心にいつも「はり」を持つ生き方こそが仏になる道、幸せの道なのだと感じました。
祐 海 合 掌